〜介護〜「本人の希望」と「家族のゆとり」の間で。ちょっと心が軽くなるケアプランの考え方。

備忘録

突然ですが、みなさんは「レスパイト」という言葉を聞いたことがありますか? 介護の世界ではよく使われる言葉で、一言でいうと「介護する側の休憩」のことです。

先日、「身内の介護は抱え込まず、どんどん外注サービスを頼って休憩を作ろう。チーム戦で乗り切ろう!」という話を目にしました。本当にその通りだな、と深く共感すると同時に、普段の現場で私がひそかに抱えていた「ある葛藤」が頭をよぎりました。

今回は、ケアマネジャーの私が日々感じている、利用者さまとご家族の思いの両立の難しさについて、ちょっと真面目に、でも軽やかにつぶやいてみようと思います。

🔸 「はじめまして」の訪問で、すでに限界を迎えているご家族

ケアマネジャーの主な仕事は、介護が必要になった方の相談に応じ、その方が自分らしく自立した生活を送れるように、最適な「ケアプラン(介護サービス計画)」を作ることです。

教科書的には「利用者さま本人の意向や、やりたいことをベースにプランを立てましょう」とされています。でも、現実の現場はそう甘くありません。

新しくご相談をいただき、初めてご自宅を訪問するとき、すでに介護をしているご家族の負担が大きくなりすぎていて、まさに「限界寸前…!」というパターンがあります。

🔸 「本人主体」のプランだと、家族が倒れてしまう?

そんなとき、もし利用者さま本人の「デイサービスは行きたくない」「家でずっと家族に見てほしい」という本音や意向だけを100%形にしようとすると、どうなるでしょうか。

利用者さまは満足かもしれませんが、ご家族の負担は重いまま。最悪の場合、介護を支える中心のご家族が先にバタッと倒れてしまうことになります。

そうなくなってしまうと、結局は「家での生活を続けること」自体が難しくなり、本人の「家で暮らしたい」という願いも叶わなくなってしまいます。

【私の小さな葛藤】 「本人の希望を一番に聞くべきなのに、私はいつもご家族の負担を先に減らすプランばかり考えてしまうなぁ……これってケアマネとしてどうなんだろう?」と、少しモヤモヤ悩んでしまうことがありました。


🔸 2ステップで考えたら、心がすっと軽くなった

でも、最近はこう考えるようにしています。 「まずは家族を救って、土台が落ち着いてから、本人の希望を少しずつ乗せていけばいいんだ」と。

ちょっと時期を分けて考えてみるイメージです。

  • ステップ①:まずは「家族の休憩」が最優先! はじめの数ヶ月は、とにかくショートステイやデイサービスなどの「外注」をフル活用して、ご家族にしっかりと息抜きをしてもらう。
  • ステップ②:落ち着いたら「本人の希望」へシフト ご家族の心と体にゆとりが戻ってきたら、「実は本人さん、本当はこうしたいみたいなんです」と、少しずつ本人のやりたいことを叶えるプランに調整していく。

「本人の思い」と「家族の思い」。両方を最初から完璧に両立させるのは、本当に難しいことです。だからこそ、まずは周りのプロやサービス、地域資源に頼って、みんなが共倒れしない環境を作ることが何より大切なんだなと感じています。


🔸 おわりに

介護は長距離走。誰か一人が頑張りすぎて息切れしてしまうのが、一番もったいないですよね。

ご家族が「少しホッとできた」と思える時間を作ることは、巡り巡って、利用者さまの穏やかな生活を守ることにつながります。

これからも現場の難しさに悩みつつ、「みんながちょっとずつ楽になれるプラン」を、ゆるやかに、でも真剣に考えていきたいなと思います。

全国の介護に携わるみなさん、今日も本当にお疲れ様です!



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